⚔️【ヨーロッパリーグ決勝プレビュー】運命をかけた決戦──トッテナム vs マンチェスター・ユナイテッド

ヨーロッパリーグ決勝の舞台であるサンマメスで、トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督とマンチェスター・ユナイテッドのルベン・アモリム監督が対峙するイメージビジュアル マッチプレビュー
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2024-25シーズン、欧州サッカーの一大イベント「UEFAヨーロッパリーグ(EL)」の決勝は、異例づくしの舞台となりました。
イングランド勢同士の対決──トッテナム・ホットスパー vs マンチェスター・ユナイテッド
場所はスペイン・ビルバオのサン・マメス、そして注目すべきは、どちらのクラブもプレミアリーグで大苦戦を強いられてきた点です。

優勝すれば、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を手に入れるこの一戦。
これは名誉を懸けた戦いであると同時に、再起への足がかりとなる“最後のチャンス”でもあります。


🏟️ 欧州の頂をかけて、サン・マメスで激突

2025年5月22日(日本時間 4:00〜)、ヨーロッパリーグ決勝の舞台はスペイン・ビルバオにある「サン・マメス・スタジアム」。
この地に集ったのは、今季のプレミアリーグで16位(ユナイテッド)と17位(トッテナム)という低迷を経験した2クラブです。

しかし、ELの舞台では両者ともに躍動を見せました。

  • トッテナムはAZ、フランクフルトといった難敵を下し、クラブ史上最多の9勝を記録。
  • ユナイテッドは、リヨンとの打ち合いを延長戦で制し、ビルバオとの準決勝では7-1の圧勝劇。

どちらも国内リーグでの不振とは裏腹に、欧州では見違えるようなパフォーマンスを披露してきました。


🟦 トッテナム:負傷者続出の中、4度目の対ユナイテッド撃破なるか?

✅ ELで見せた「堅守速攻」の成熟

トッテナムは今季、ELでの守備の安定感が際立っています。

準々決勝・準決勝の計4試合でわずか2失点。ボデ/グリムトとの2戦では、xG合計0.69にまで抑える堅牢さを誇りました。
プレミアでは崩壊していた守備ラインは、ELでは安定の一途を辿っています。

🔁 復帰組の鍵は“攻撃の再起動”

  • ソン・フンミン(11得点11アシスト)は怪我から復帰し、決勝でも先発濃厚。
  • ヴィカリオ(GK)ベンタンクールソランケペドロ・ポロなどの主力も復帰予定。
  • 特にソランケはELで5得点4アシスト、ユナイテッド戦でも直近4試合連続ゴール中と“天敵化”しています。

一方で、チャンスクリエイトの要だったマディソン、クルゼフスキ、ベルグヴァルは欠場。

中盤はベンタンクール、ビスマ、サールといった構成が予想されますが、チャンス創出面では不安が残ります。
その分、ペドロ・ポロの攻撃参加と、ソンの決定力にかかる期待は大きいと言えるでしょう。


🟥 ユナイテッド:“逆転の赤い悪魔”に再び輝きは戻るか

📈 ELでは歴史級のゴール数、しかし…

ユナイテッドは今季のELで35得点を記録し、歴代でも4位の数字。
特に決勝トーナメントではリヨン(2戦合計7-6)とビルバオ(2戦合計7-1)を相手に圧倒的な火力を見せました。

しかし、その裏には大きな問題が存在します。それは、決定力不足です。

  • プレミアリーグでのシュート決定率は8.4%(ワースト2位)
  • xGとの差は-10.5(下から2番目)
  • ELを含めた全体でもxG差は-7.9

この数字が示すのは、「決定機を作れても、決めきれない」現状。
25本以上シュートを放った選手の中で、xGを超過しているのがアマド・ディアロただ1人というのは深刻です。

🌟 キーマンはやはりブルーノ・フェルナンデス

とはいえ、ELではブルーノ・フェルナンデスが輝いています。

  • 通算27得点(歴代3位)
  • アシスト19(歴代1位)
  • ノックアウトラウンド33試合で32得点関与(19G, 13A)

2021年のEL決勝では目立てなかったフェルナンデスにとって、今回はリベンジの場でもあります。


🔍 両クラブの直接対決:スパーズが完全支配中

トッテナムは今季、ユナイテッドと3度対戦し3勝

  • プレミアリーグ:3-0、1-0
  • EFLカップ:4-3(延長)

さらに、3試合すべてで開始15分以内に先制しており、ユナイテッドは1秒たりともリードを奪えていません。
試合中のトータルリード時間はスパーズが約226分実に90%以上を支配している計算です。

このまま4連勝を達成すれば、スパーズ史上2度目の快挙(1度目は1992-93シーズンのマンC戦)。
ユナイテッドにとっては、1シーズンで同一クラブに4敗するのは1985-86シーズン以来の屈辱となります。


💡 タクティカル・バトルの鍵

🧠 ポステコグルー vs アモリム

  • ポステコグルー(トッテナム)は、オーストラリア人初の欧州主要大会決勝進出監督。
    • これまで全クラブで2年目にタイトル獲得という“ジンクス”あり。
  • アモリム(ユナイテッド)は、就任初年度でタイトルを取ればモウリーニョ、テン・ハフに続く3人目となります。

トッテナムが「準備された守備+トランジション」に徹するのか、
それともアモリムが「フェルナンデス中心の中央支配」で崩しにいくのか。
両監督の采配力も勝敗を左右する鍵となるでしょう。


⚠️ 注意すべき不安要素

  • トッテナム:創造性の枯渇
    マディソン、クルゼフスキの不在は大きく、中盤に創造性が欠ける構成に。
  • ユナイテッド:決定力不足+GKの不安定さ
    オナナは今季5つの失点に直結するエラーを記録し、リスク管理に課題。

両チームとも決め手を欠いている印象は否めず、「1点をどう取るか」が極めて重要な試合展開になることが予想されます。


🏆 勝者は“史上最低順位”からの欧州制覇へ

驚くべきは、この一戦の歴史的意義です。

  • トッテナム(17位)、ユナイテッド(16位)という順位での欧州制覇は前例なし。
  • 現在の欧州主要大会での最低順位優勝記録は、2022-23のウェストハム(14位)
  • したがって、この試合の勝者がその記録を更新することになります。

🔚 結論:荒れたシーズンの最後に、“救済”のトロフィーを手にするのは?

今季のプレミアリーグで地を這うような苦しみを味わってきた両者。
しかし、この90分(あるいは120分+PK戦)で、そのすべてを帳消しにできる可能性があります。

  • トッテナムは41年ぶりの欧州タイトルへ。
  • ユナイテッドは、3度目のEL制覇を通じて再び「ビッグクラブ」の誇りを取り戻せるか。

どちらにとっても、“救い”の象徴であるこの決勝戦。
おそらくは堅い展開となり、細部の戦術、選手交代、そして集中力が問われる神経戦になるでしょう。


📅 キックオフは間近です。
果たしてサン・マメスで歓喜を手にするのは、ロンドンの白か、マンチェスターの赤か──。

あなたもこの歴史的な一戦の目撃者となりましょう。

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