UEFAチャンピオンズリーグ準決勝。今季最も熱い一戦がいよいよそのクライマックスを迎えます。1stレグを敵地エミレーツで制したパリ・サンジェルマン(PSG)と、逆転を狙うアーセナル。運命の2ndレグは、5月8日4:00(日本時間)、パリのパルク・デ・プランスでキックオフされます。
本記事では、1stレグの振り返りから最新のチーム状況、過去の対戦成績、そして両チームのキーマンに迫りながら、この一戦が持つ重みと見どころを徹底的にお届けいたします。
1stレグのマッチプレビューはこちらから
👉【マッチプレビュー】CL準決勝1stレグ アーセナルvsPSG
🔥【1stレグ】デンベレの閃光、PSGが先勝
準決勝1stレグ、敵地ロンドンで光ったのは、開始わずか4分のウスマン・デンベレの一撃でした。左からの鋭い崩しに反応し、右足で豪快にネットを揺らしたデンベレは、今季CLでの得点関与数がムバッペに並ぶ最多記録に到達しました。
一方、アーセナルも試合に慣れ始めるとボール支配率で上回り、ミケル・メリーノが同点弾を叩き込みます。しかし、これはVARの介入によりオフサイドで無効に。試合はそのまま0-1で終了。PSGにとっては貴重なアウェイゴール付きの勝利となりました。
📊【統計で読み解く】ホームで先勝したPSGの突破確率は?
UEFAチャンピオンズリーグの過去の歴史を振り返ると、準決勝1stレグをアウェイで勝利したチームは非常に高い確率で決勝に進出しています。
- PSGは欧州ノックアウトラウンドにおいて、アウェイ1stレグに勝利したケースでの敗退は過去1回のみ(2018-19/vsマンチェスター・ユナイテッド)。
- 反対に、準決勝1stレグをホームで落としながら決勝進出を果たしたチームは、1996年アヤックスと2019年トッテナムのわずか2例。
つまりアーセナルは「歴史的な逆転劇」を演じる必要があるのです。
⚽【直近リーグ戦レビュー】両者ともに週末は黒星
2ndレグを前にした週末の国内リーグ戦では、PSG・アーセナルともに苦い敗戦を喫しました。
🔵 パリ・サンジェルマン
主力10人を温存したPSGは、ストラスブールに1-2で敗戦。しかし、すでにリーグ優勝が現実的であり、無敗記録も途切れていたため精神的なダメージは限定的です。
🔴 アーセナル
プレミアリーグではボーンマス相手に痛恨の逆転負け(1-2)。ライスのゴールで先制するも、その後の展開に苦しみ、VARが介入されないまま物議を醸す決勝点を許しました。これにより、アーセナルは今季10度目の「先制からの勝点落とし」となった状態でパリへ乗り込みます。
🩺【チーム状況】出場可否が勝敗を左右する!
✅ PSGの最新状況
- デンベレは1stレグで負傷も、月曜の練習に復帰し、先発が有力。
- イ・ガンインは引き続き欠場。
- 両翼にはドゥエとクヴァラツヘリアが起用予定。
- 中盤はヴィティーニャ、ファビアン・ルイス、ジョアン・ネヴェスの3人が安定の起用。
- 予想スタメン:
ドンナルンマ;ハキミ、マルキーニョス、パチョ、メンデス;ネヴェス、ヴィティーニャ、ファビアン;ドゥエ、デンベレ、クヴァラツヘリア
✅ アーセナルの最新状況
- トーマス・パーティが出場停止明けで復帰。
- ティンバーは出場微妙。
- カラフィオーリ、ハヴァーツ、ジェズス、冨安、ガブリエウは欠場濃厚。
- 予想スタメン:
ラヤ;ティンバー、サリバ、キヴィオル、ルイス=スケリー;パーティ、ライス、ウーデゴール;サカ、メリノ、マルティネッリ
💡【キーマン分析】この選手に注目!
▶ ウスマン・デンベレ(PSG)
1stレグの決勝点を決めたデンベレは、今季CL通算8ゴール。ズラタン・イブラヒモビッチの持つクラブ最多記録(10得点)にも迫ります。ラインブレイクパス25本は大会最多タイであり、縦への推進力は最大の武器です。
▶ ジョアン・ネヴェス(PSG)
中盤でアーセナルに自由を与えず、タックル数51回はCLのMF最多記録。また、高強度プレスも今季最多の756回と、攻守において欠かせぬ存在です。
▶ デクラン・ライス(アーセナル)
ラインブレイクパスは1stレグだけで6本、CL全体でも最多クラス。シュートやゴールに直結するパスの質と量で、アーセナル攻撃の鍵を握ります。
🏟️【対戦成績とデータ】歴史の重み
日付 | 結果 | 大会 |
---|---|---|
1994年4月12日 | アーセナル 1-0 PSG | カップウィナーズカップ |
2016年9月13日 | PSG 1-1 アーセナル | CL |
2016年11月23日 | アーセナル 2-2 PSG | CL |
2024年10月1日 | アーセナル 2-0 PSG | CL |
2025年4月29日 | アーセナル 0-1 PSG | CL |
直近6試合の対戦で、PSGがアーセナルを破ったのは前回が初。つまり、勝った勢いをそのまま2ndレグに持ち込めるかどうかがカギとなります。
🔍【xG(期待値)で見る1stレグ】
- アーセナル:1.63
- PSG:1.16
アーセナルがより多くの決定機を作っていたにもかかわらず、ゴールを奪えなかったことが数字に表れています。PSGの守護神ドンナルンマの好守が際立ちました。
🏆【決勝の先に待つもの】
PSGもアーセナルも、これまでCL決勝に到達したのは1度のみ。
- PSG:2019-20シーズン(vsバイエルン/0-1で敗北)
- アーセナル:2005-06シーズン(vsバルセロナ/1-2で敗北)
どちらにとっても、2度目の栄冠への挑戦権を得る一戦となります。
🧨【試合の見どころと総括】
- アーセナルは「歴史的逆転劇」を成し遂げられるか?
- PSGはホームでの強さを発揮し、盤石の勝利で決勝進出を決めるか?
- カギを握るのは、デンベレのコンディション、ライスの中盤支配力、そして両監督の采配。
運命の2ndレグは、間違いなく今季CL最高の90分となるでしょう。パリの夜空を照らすのは、赤きガナーズの奇跡か、それともレ・パリジャンの歓喜か。
最後の笛が鳴るその瞬間まで、目が離せません。
コメント