【マッチプレビュー】ボーンマス vs マンチェスター・ユナイテッド｜“堕ちた名門”に挑むチェリーズ、欧州の扉をこじ開けるか？

2024-25シーズンも終盤戦へと差し掛かり、各クラブの運命が左右される試合が続いています。その中で、日曜日に開催される「ボーンマス vs マンチェスター・ユナイテッド」の一戦は、単なる1試合以上の意味を持つ一戦となりそうです。

舞台はボーンマスの本拠地ヴィタリティ・スタジアム。ヨーロッパカップ出場というクラブ史上最大級の目標へ向かって進むボーンマスと、低迷の中でも意地を見せたいユナイテッド。真逆のモチベーションがぶつかる、興味深いカードです。

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AI分析で知られるOptaのスーパーコンピュータがこの試合の勝敗予想を実施。その結果はなんと、**ボーンマス勝利の可能性が54.9%**とされました。ユナイテッドの勝利は22.6%、引き分けは22.5%。データが示す通り、今や両クラブの立ち位置は逆転しています。

ボーンマスがこの試合で勝利すれば、ユナイテッドとのリーグ戦ダブル（ホーム・アウェイ両方での勝利）を達成することになります。これはクラブにとって歴史的快挙であると同時に、ユナイテッドにとってはさらなる屈辱となるでしょう。

ボーンマスは今季、序盤の苦戦を乗り越え、着実に順位を上げてきました。クリスタル・パレス戦の引き分け（0-0）で勝ち点は49に到達し、昨季の48を超えてクラブ史上最多記録を樹立。

もし今節で敗れなければ、プレミアリーグ史上50ポイント以上を記録した40番目のクラブという名誉も手に入ります。この記録を最後に達成したのは、2022-23シーズンのブレントフォード（59ポイント）でした。

さらに注目すべきは守備の安定感です。直近2試合連続のクリーンシートを記録しており、もしこの試合でも無失点に抑えれば、2019年11月以来となる3試合連続無失点となります。しかも、その3試合目もユナイテッド戦（1-0勝利）だったのです。これは何かの巡り合わせかもしれません。

一方のマンチェスター・ユナイテッド。かつては「赤い悪魔」の異名を誇ったこのクラブも、今やその威光は薄れつつあります。プレミアリーグ前節のウルヴズ戦での敗北（0-1）で、今季15敗目。これはプレミアリーグ時代のクラブ史上最多敗戦記録となってしまいました。

さらに決定力不足も深刻です。ウルヴズ戦では12本のシュートのうち枠内はたった2本。今季無得点に終わった試合はすでに13回に達しており、これは1989-90シーズン（16回）以来のワースト記録に迫る勢いです。

得点力が低下しているだけでなく、守備陣も不安定。ボーンマスとの直近3試合では8失点しており、これはその前の11試合での失点数と同じ。近年、ボーンマスにとってユナイテッドは“苦手な強豪”から“勝てる相手”へと変貌しています。

そんな低迷するユナイテッドにあって、唯一安定したパフォーマンスを見せているのがブルーノ・フェルナンデスです。今季彼が創出したビッグチャンスは77回に上り、リーグ2位。1位はチェルシーのコール・パーマー（78回）です。

また、アシスト数も9を記録しており、攻撃の中心であることは間違いありません。ヨーロッパリーグ準決勝・アスレティック・クラブ戦を見据えたローテーションが予想される中でも、彼の出場は濃厚とされています。果たして孤軍奮闘の彼に奇跡を起こす力は残っているのでしょうか？

プレミアリーグでの直近3試合ではボーンマスが2勝1分けと無敗。過去12試合では2勝1分9敗と苦戦していたことを考えると、潮目は完全に変わったと言えます。

特に記憶に新しいのは、昨年12月のオールド・トラッフォードでの試合。ボーンマスがアウェイで3-0と圧勝し、ユナイテッドに衝撃を与えました。この勝利が今季のボーンマスの躍進を象徴するゲームだったといっても過言ではありません。