プレミアリーグもいよいよ終盤戦に差し掛かり、各クラブの立ち位置がより鮮明になってきました。第36節では、ヨーロッパ圏内を狙うブライトンが、**ホームで好調を維持するウルヴァーハンプトン(以下ウルブス)**の本拠地、モリニュー・スタジアムに乗り込みます。
10位ブライトンと13位ウルブス。この一戦は順位表の中位同士の対決ながら、それぞれの立場においてシーズン終盤の重要な一歩となるでしょう。以下では、両チームの直近の調子、注目選手、そして勝敗の鍵を詳しく分析していきます。
🧭 試合の背景|ヨーロッパを見据えるブライトン、残留を確実にしたいウルブス
ブライトンは今季、カンファレンスリーグ圏内(8位以内)入りを目指して戦っています。現在10位ですが、8位のボーンマスとは勝ち点1差。この試合を含めて残り3節、特にこのアウェーゲームは、彼らにとってヨーロッパ行きへの最後のチャンスの一つです。
一方、ウルブスは13位に位置しており、10位のブライトンとは勝ち点11差。トップハーフ入りの可能性は消滅していますが、逆に残り3節で17位まで順位が下がるリスクも抱えています。特にホーム3連勝中という勢いをこの試合でも活かし、確実に残留を手中に収めたいところです。
🧮 最近の成績と流れ|勢いを取り戻したい両者
🟡 ウルブス:連勝街道を止められたが、悪くない内容
ウルブスは前節、優勝争い中のマンチェスター・シティに0-1で敗戦。これにより、公式戦6連勝がストップしました。ただし、直近の6勝の中にはトッテナム、マンチェスター・ユナイテッドといった強豪相手の勝利も含まれており、チームの完成度は高まっています。
また、ホームでは現在3連勝中で、計8得点を記録。この数字が示すとおり、モリニューでは攻撃面での躍動感も見逃せません。
🔵 ブライトン:トンネルを抜け出せない苦戦続き
一方、ブライトンは前節ニューカッスル戦で1-1のドローに終わりました。6試合連続でクリーンシートを逃しており、守備面での脆さが課題です。さらに、直近8試合でわずか1勝と、チームの勢いには明らかに陰りが見えます。
加えて、アウェー戦では直近3試合で勝ち点1しか取れておらず、遠征での戦いに大きな不安を抱えています。
🏟️ スタッツで見る両チームの実力と可能性
🟡 ウルブスの記録と攻撃力
ウルブスは今季ここまで51得点を記録。これはクラブのプレミアリーグ時代における最多記録で、あと1得点で新記録となる52得点に並びます。
ちなみに、ウルブスがトップリーグで52得点以上を記録したのは1979-80シーズン(58得点)が最後。記録更新への意欲も、チームのモチベーションに直結するでしょう。
🔵 ブライトンの懸念点と希望
一方のブライトンは、現在10位という成績ながらも、守備の崩壊とアウェーでの勝ち点不足が足を引っ張っています。クリーンシートなしが6試合続いており、かつアウェーでは直近3試合で1ポイントのみ。
しかし、8位以内フィニッシュの希望はまだつながっており、特に攻撃陣には期待が寄せられます。
🔍 対戦成績と心理的アドバンテージ
ブライトンは、ウルブスとの直近6試合(プレミアリーグ)で無敗をキープしています。さらに、カラバオカップでは3-2で勝利しており、対ウルブス戦において相性の良さを見せています。
これは、直近の調子を抜きにしても心理的アドバンテージとなるはずです。
👥 チームニュースと注目選手
🟡 ウルブス:ラーセン復帰なるか
前節は鼠径部の問題で欠場したヨルゲン・ストランド・ラーセンが、今節は復帰予定とされています。彼の復帰はチームの攻撃に厚みを加える要素であり、ベルガルドがスタメンを外れる可能性もあります。
また、パブロ・サラビアやゴンサロ・ゲデス、ロドリゴ・ゴメスといった攻撃陣も控えており、途中出場からの一撃にも警戒が必要です。
負傷者としては、サーシャ・カライジッチ、エンソ・ゴンザレス、ジェルソン・モスケラらが引き続き離脱中です。
🔵 ブライトン:三笘&ウェルベックが二桁得点へ挑戦
最大の注目は、日本代表の三笘薫の復帰です。前節はかかとの痛みにより欠場しましたが、今節ではスタメン復帰が濃厚とされています。今季はすでに9得点を挙げており、あと1得点でプレミアリーグ初の二桁得点到達という節目の試合にもなります。
同じくダニー・ウェルベックも9得点と並び、ベテランの存在感を見せています。ジョアン・ペドロはすでに二桁得点を記録しましたが、今節は出場停止(3試合中の最終節)です。
怪我人としては、マーチ、ミルナー、リュテール、カディオグルは引き続き欠場が見込まれています。
🎯 勝負のカギはどこにあるか?
📌 ウルブスのカギ:先制点とホームの勢い
ウルブスがこの試合で主導権を握るには、先制点が重要です。ブライトンは守備のリズムを失っているため、試合序盤からのハイプレスとミドルシュートが効果的です。
ホーム3連勝の勢いを背に、モリニューでの強さを発揮できれば、記録更新と共に勝利も見えてきます。
📌 ブライトンのカギ:三笘の復帰と連携の再構築
ブライトンにとって鍵を握るのは、やはり三笘薫の復帰です。彼の突破力と得点力は、停滞した攻撃陣にとって救世主となり得ます。また、ジョアン・ペドロ不在の中で、ウェルベックとの連携がどれほど機能するかも見どころです。
🔚 まとめ|勝利の重みはそれぞれに違うが、どちらも譲れない一戦
この試合、ブライトンにとっては「ヨーロッパ圏内フィニッシュ」への挑戦、ウルブスにとっては「ホーム連勝&クラブ最多得点記録更新」という目標がかかっています。どちらにとっても、ただの消化試合ではありません。
ブライトンがアウェーでの悪癖を断ち切るのか、それともウルブスがモリニューでの力を見せつけるのか──。
運命を分ける一戦は、日本時間5/10(土)23:00にキックオフです。
コメント